ベトナムのドンとは?特徴や通貨の種類・両替方法などを解説
ベトナムで使用されている「ドン」
アジア諸国の中でも、特に経済成長が著しい国がベトナムです。
日本とはビジネスや観光分野でのつながりが深いため、海外旅行の際にベトナムを訪問したことがある方も多いと思います。
そんなベトナムでは、独自の法定通貨「ドン」が利用されています。
ドンは世界的に見るとマイナーですが、ベトナム全域で流通している通貨です。
ただ、日本円と比較して桁数が多く、慣れるまでには少々時間がかかるかもしれません。
為替レートを計算する際は、0の桁を間違えないように注意しましょう。
第二次世界大戦後、ベトナムが南北に分割されていた当時からドンは流通しており、統一後もそのまま共通単位として使われています。
なお、貨幣と硬貨が流通していますが、硬貨を見かける機会は非常に少なく、かなり希少性があります。
ベトナムのドンの特徴や種類
ベトナムで使用されているドンは、あまり歴史が長い通貨ではなく、世界的にはマイナーな通貨といえます。
しかし、ベトナムでは当たり前のように使われており、日本の銀行でも両替してもらうことが可能です。
ただ、ベトナムのドンが欲しい場合、為替レートには注意しておきましょう。
・ベトナムのドンとは?
ベトナムのドンは、ベトナム国立銀行が発行している通貨で、主に紙幣が流通しています。
通貨のシンボルはVNDですが、ベトナム国内で金額を表記する際にはdが一般的に使われています。
ただ、ベトナムのドンはインフレの影響で桁が大きくなっており、通貨単位を表現する際にK(Kilo)を使用する場合もあります。
なお、1Kは1,000を表しますので、10K=10,000ドンとなります。
観光などでベトナムを訪れた際は、表記で混乱しないように気をつけましょう。
・ベトナムのドンの歴史
ベトナムは、19世紀?20世紀頃にフランスの植民地だった時代があり、当時は領内で銅貨が流通していました。
ベトナム語では銅のことをドンと呼びますが、当時銅貨をドンと表現した影響から、独立後の通貨名もドンになったと言われています。
第二次世界大戦後、ベトナムは南北に国家が分かれましたが、それぞれの地域でドンが使われていました。
そして1976年に南北ベトナムが統一された際、南北で流通していたドンも統一され、現在の通貨が誕生しています。
・ドンの紙幣・硬貨の種類
ベトナムのドンは、大きく分けて紙幣と硬貨がありますが、硬貨はほとんど流通していません。
非常に希少性が高いため、コインや貨幣をコレクションしている方にとっては垂涎の品といえます。
紙幣は紙紙幣とポリマー紙幣があり、紙紙幣は100ドン?5,000ドンの6種類があります。
一方のポリマー紙幣は現在主流となっており、1万ドン?50万ドンまで6種類が流通しています。
いずれも色彩豊かで、額面によって緑や桃色、青などのカラーバリエーションがあります。
硬貨は200ドン?5000ドンまで5種類ありますが、2011年を最後に発行が停止されています。
法定通貨としては有効であるものの、流通そのものが非常に少ないため、入手は非常に困難といえます。
・ベトナム・ドンはどこで両替できる?
ベトナムのドンへの両替は、ベトナム国内で行う方法と、日本国内の銀行を利用する方法があります。
ベトナム国内で両替する場合、国内各地にある両替所や銀行のほか、空港や一部のホテルでも両替が可能です。
利便性が高いため、ビジネス・観光で訪れた際は国内で両替するのがよいでしょう。
一方、日本国内の大手銀行や都市銀行、国際空港などでも両替することが可能です。
ただ、ドンへ交換する際のレートが悪く、ベトナム国内で両替する場合に比べてやや不利といえます。
しかし、国内で両替すればベトナムまで行く必要がありません。
貨幣のコレクションに加えたいのであれば、日本国内で両替するのがおすすめです。
・ドンは為替レートはどれくらい?
ベトナムのドンは、ベトナムの著しい経済成長とインフレによって大幅な円高ドン安傾向が続いています。
その時々によって異なりますが、為替レートは1ドン=0.06ほどになっています。
逆算すると1円=約163ドンですので、1万円は163万ドンとなります。
ベトナムは日本と比べて物価が安い反面、通貨の桁数がかなり多いため、混乱してしまう可能性があります。
例えば飲食店で食事した場合、日本円だと数百?数千円ですが、ドンだと数十万?数百万ドンとなります。
日本円とは大きく異なりますので、間違えないように注意しましょう。
ただ、かなりインフレが進んでいるため、今後デノミが実施される可能性もあります。
ドンへ両替する際は、最新のレートをしっかりチェックしておきましょう。
まとめ
ベトナムのドンは紙幣と硬貨があるものの、硬貨はほぼ流通していません。
銀行や両替所へ行けば円をドンに両替できますが、日本国内で両替すると手数料が高くなるおそれがあります。
また、円高ドン安が進んでいるため、両替する際は桁数に注意が必要です。
レートはもちろん、0の桁数も確認したうえで両替しましょう。