東南アジアで急速な経済成長を遂げているベトナムは通貨も強い!
ベトナムは近年、急速な経済成長を遂げている国の一つです。
以下にベトナムの経済成長とベトナムドンの今後の見通しについて説明します。
●ベトナムの基礎情報
首都: ハノイ
人口: 約9,851万人(2021年)
国土面積: 331,690 km2
言語: ベトナム語
通貨: ベトナムドン(VND)(1円 = 約174 VND)
●●経済成長率
2022年の実質GDP成長率は前年比8.02%増と、アジアで最も急成長を遂げました。
さらに、2023年の成長率は政府目標の6.5%には届かなかったものの、5.05%となりました。
●●産業構造
ベトナムの経済は、農林水産業、製造業、サービス業の三つの主要な部門から成り立っています。
特に製造業は外国直接投資(FDI)を受けて発展しており、製造拠点としてだけでなく、魅力的な消費市場としても評価されています。
●●輸出入動向
主な輸出品目: 携帯電話・同部品、コンピューター等電子製品・同部品、機械設備
主な輸入品目: 電子製品・同部品、機械設備、自動車
ベトナムは農業国といったイメージを持つ人も少なくないようですが、IT産業はここ数年で急激に発達しています。
今では、中国を抜いてオフショア開発の拠点として大きな存在感を発揮しています。
●●国際関係
ベトナムは親日国であり、日本との経済的なつながりが強いです。
また、ASEAN(東南アジア諸国連合)との協力も進めています。
一方で南シナ海での領有権の主張もあって中国とは対立しています。
陸路でも国境を接しており、中越紛争なども起こっています。
●2024年の経済成長とベトナムドンのゆくえ
ベトナムドンは、過去に通貨の信認が低く、国民から売られ続けてドン安が続いていました。
最近は政府の外貨使用規制により通貨の安定性が高まっています。
また、国際収支も安定してプラスであることが通貨下落の歯止めに一役買っています。
今後も安定した投資の受け入れのために、通貨の安定性を最重要課題としていることから、ベトナムドンは緩やかな高値に進むことが予想されます。
●●GDP成長率の予測
国際通貨基金(IMF)によれば、ベトナムの2024年のGDP成長率見通しは5.8%でした。
世界経済の成長率予測(2.9%)を大幅に上回り、成長率の高さで上位グループに位置付けられる見通しです。
世界銀行も同様に、2024年のGDP成長率を5.5%と予測しています。
ベトナムは引き続き経済成長を続けており、投資家にとって有望な市場となっています。
●ベトナムドンを投資のうえで考える
ベトナムドンは約 0.0062 日本円(JPY)です。11 つまり、1 JPY は約 162.327 ベトナムドンです。
ベトナムドンへの投資は、経済成長や政治的安定性などの要因を考慮することが重要です。
ベトナムドン投資で儲かるかどうかについて見てみましょう。
●●経済成長の潜在力
先述したとおり、ベトナムは近年、急速な経済成長を遂げています。
外国からの投資が増加し、製造業やサービス業が発展しています。
継続的な経済成長は、ベトナムドンの価値向上の可能性を示唆しています。
近年の経済成長率の高さで上位グループに位置付けられる見通しです。
また、あまり大きく語られることはありませんが、かなりの資源国です。
地下資源は、タングステン、錫、レアアース、ボーキサイト、アンチモン、チタン、クロム、鉛、ニッケル、蛍石、黒鉛、金、鉄鉱石など、多様な鉱物資源が豊富に存在しています。
一つひとつは突出した産出量にはなっていませんが、埋蔵量が不確かであり、これから産出量の増大に期待がかかり、投資するに十分な環境を備えているのは間違いありません。
また、世界的にも希少なレアメタルや未使用の鉄鉱石などもあり、ベトナム国内の需要をはるかに上回る埋蔵資源が確認されています。
さらに、南シナ海の地下資源があり、これを狙って中国が進出しており紛争の火種のリスクがあることも考慮しなくてはいけません。
●●政治的安定
ベトナム政府は外国投資を促進しており、政治的な安定が維持されています。
これは投資家にとって安心材料といって間違いありません。
一方で懸念点があるとすれば中国との関係ですが、ベトナムと中国の関係は歴史的に複雑であり、両国は様々な局面で因縁を抱えてきました。
ベトナムは全方位外交であり、過去に敵対した米国とも雪解けを迎えており、日本や米国にとって、東南アジアにおける欠かすことのできない友好国となっています。
●●通貨価値の向上の要因
為替市場の変動や経済指標、政策などが通貨価値に影響を与えます。
これらの要因を理解し、投資戦略を立てることが重要です。
●ベトナムドンへの投資の注意点
一方で投資の注意点について見ていきます。
●●市場の変動
為替市場は不安定であり、通貨価値は日々変動します。
そのため、常に監視をしておかなくてはいけませんし、大幅な変動に対する防御策を講じておく必要があります。
●●経済政策の影響
ベトナムの経済政策や国際情勢が通貨価値に影響を与える可能性があります。
社会主義国でありますが、政策は経済開放であり、その政策をとっているかぎり、諸外国や一般投資家にとって、魅力のある投資先であり続けるでしょう。
●●両替と管理
通貨価値は日々変動するため、有利なタイミングでの両替や、投資後の資金管理が重要です。
●●投資信託
ベトナム関連企業の株式に投資する投資信託もあります。
これはベトナムドンへの投資の一つです。
ベトナムドンへの投資は、リスクと機会をよく理解した上で、戦略的に行うことが重要です。