「RV」や「通貨評価替え」
銀行の信用創造とGCR(世界通貨改革)とRV(通貨評価替え)のわかりやすい構造
●信用創造とは…銀行の仕組みについておさらい
まずは銀行の仕組みについておさらいをしておきましょう。
一般的に銀行には地下金庫があって、うなるほど現金(札束)が山積みになっている、と想像しがちです。
確かにそういった銀行もあるかもしれませんが(一部のみ)。
ほとんどの銀行には総預金額の数%程度しかありません(それでもすごい額だと思いますが)。
それでは預金したお金はどこに行ったの?
それは当然の疑問です。
ここにA氏とC氏がいます。
A氏がB銀行に100万円の預金をします。
B銀行はそれを元手にC氏に100万円を貸し出しするのです。
C氏の口座に100万円が振り込まれます。
当然、返済の必要はありますが、C氏はその100万円を自由に使うことができます。
お金の流れを見ると、A氏からC氏にお金が渡ったとみることができます。
しかし、当然ですがA氏が預金した100万円は額面通り存在しています。
それは銀行の信用によって存在しているのです。
この例を考えると、現金は100万円ですがA氏もC氏も100万円を所有している状態となっています。
あたかも元手である100万円が2方向に存在していることになるのです。
これが”信用創造”というものです。
それでは、A氏が預金した100万円を引き出したいときはどうなるのか。
そのときは、他の人からの預金をA氏に払い戻すことになります。
昔から”金は天下の回りもの”と言いますが、まさにそれを現していると言えるでしょう。
このように、銀行の信用を利用してお金の価値を膨らませることが”信用創造”なのです。
そのため、銀行には多額のお金が預けられているのですが、現金は銀行の金庫に数%しか残っていないということになります。
※銀行が預かったお金は、その他にも投資などにも使われて、資産を増やす仕組みが取られています。
●GCR(世界通貨改革)と信用創造の関係
信用創造の他に、お金の流れのあるところに必ず”利息”が存在します。
利息はあるいみ”人件費”あるいは”手数料”であり、手間賃といってもいいでしょう。
何事も、人・物・金が動くときに手間賃はつきものです。
一方で、お金は本来”物々交換”に介在するだけのもの、という考え方もあります。
そのため、信用創造や利息などは詐欺的なものという考え方が高じて、お金を本来の”担保の裏付けのある紙幣に戻そう”という動きがGCR(世界通貨改革)なのです。
説明が少々大雑把になってしまいましたが、信用創造にしろ利息にしろ、銀行がどんどん儲かっている仕組みになっていることは理解できるでしょう。
日本という国で見ると、紙幣を印刷して発行できる”日本銀行”の一人勝ちといっていい縮図となっているのです。
これは、一般的な銀行にも言えることです。
こういった日本銀行のような通貨発行権者や銀行などが、異常とも言える有利な状況になっているシステムを是正する動きがGCR(世界通貨改革)です。
“改革”という言葉がそれを物語っていますね。
信用創造の弊害によって起こったのがまだ記憶に新しい”リーマンショック”です。
これは、返済能力の乏しい低所得者層に高金利な融資で住宅ローンを組ませたのが発端でした。
低所得者ですから、当然返済が滞っていったのです。
●GCRとRVの関係を詳しく
大きな意味では金融の仕組みを是正するGCRは、”通貨リセット”といってもいいでしょう。
しかし、そうなると債権者でもある銀行は大損です。
体力のない銀行では、”銀行破綻”が起こってしまうかもしれません。
世直しとも言えるGCRを行うことで、逆に金融不況や金融不安を起こしかねないのです。
当然ですが、一方的にGCRを行うだけでは問題は解決しません。
むしろ、問題のほうが大きいと言えるでしょう。
そこで、GCRとセットで行われるのがRV(通貨評価替え)なのです。
世界の通貨システムは”信用創造”で成り立っているのは間違いありません。
しかし、その考え方がときによって”国自体の破綻”をもたらします。
それは、本来の価値と釣り合わないほどの紙幣が発行されるからです。
そうなると高いインフレをもたらし、紙幣が紙くず同然になっている国を数多く見てきました。
それは、信用創造における”信用”が崩壊しているからです。
GCR自体もその流れを助長するほうに働きます。
通貨自体に価値がなくなることによって起こるものですから、何らかの通貨価値を裏付ける価値基準が必要になってきます。
そこで登場するのがRV(通貨評価替え)なのです。
RVは、GCRによって崩壊した通貨価値を再評価する動きです。
多額の債務によって金利の返済に苦しんでいる人にとっては、GCRからRVの動きは朗報と言えるかもしれません。
実際にGCRとRVは現時点において、机上での議論に過ぎず、実際には行われていません。
※経済破綻した国は別…そういった国はGCRからのRV以上の荒療治が必要となります。