BRICSが目指す5Rによる新通貨!現実味を帯びてきた!
とにかく今、金融業界で大きな話題をかっさらっているのがBRICSという言葉です。
先を見据えにくい世界情勢の今、その中でも着々と精力を伸ばしているのがBRICSではないでしょうか。
しかし、BRICSという名は耳にしたことがあるものの、一体どういった意味なのかイマイチピンとこないといった方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんなBRICSの基本情報から最新の動向についてまとめました。
BRICSについて知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
●BRICSの基本から知ること
BRICSを知るためには、その大前提の情報を理解する必要があるでしょう。
BRICSとは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの5カ国の頭文字から構成されているグループです。
これら5カ国が提携してさまざまな改革を進めているというのは有名な話ですが、さらに注目すべきはこれら5カ国の通貨にあります。
まず、これら5カ国の通過名を見ていきましょう。ブラジル・レアル、ロシア・ルーブル、インド・ルピー、中国・人民元、南アフリカ・ランド。この中で人民元のみは中国語ですが、じつは国際的には人民元は「RMB」と呼ばれているため、全ての通過の頭文字はRからスタートしているのです。
今、BRICSが注目されている理由はこの5つの通貨、つまり5Rで構成される全く新しい通貨が誕生するのではないか、ということなのです。
●夢物語ではない
BRICSが考案する全く新しい通貨というと、RV通貨評価替えなどの話が出てくるかもしれません。
人によってはこれらは都市伝説の域を出ないと厳しく批判するほか、中にはこれらを利用した詐欺が横行しているといった意見があるなど、憶測の域を出ないというのが通説でした。
しかし、一方でBRICSにおける新通貨の構想は、すでに公的にも示唆されているといった実情があります。
例えば、今年8月19日に南アフリカ・ヨハネスブルクで開かれた、BRICSのセミナーです。
BRICSサミット(首脳会議)が近いタイミングであったことから注目された今回のセミナーですが、そこでブラジル出身のエコノミストで国際通貨基金(IMF)の理事も務めたパウロ・ノゲイラ・バチスタ・ジュニア氏がこう語りました。
5Rは、ドルや円、ポンドといった既存している通貨の代替品ではなく、国際取引用のデジタル通過といったかたちでの導入が理想という話です。
これは一体、どういった話なのでしょうか。
●ドル一強と難しさ
パウロ・ノゲイラ・バチスタ・ジュニア氏が語る5Rのデジタル通貨における内容ですが、そもそもBRICSは米ドルに決済を依存している状況であることが問題でした。
それだけでなく、完全に世界的に見てもドル一強といったシステムが構築されており、それが問題視されながらも議論が進んでいくことはありませんでした。
ロシアによるウクライナ侵攻によってロシア経済は制裁されましたが、やはりこういった状況になった際にBRICSの新通貨が存在することは大きなメリットとなります。
国際決済ネットワークの国際銀行間通信協会などから除名されるほか、莫大な預金は凍結され、世界は大きな衝撃を受けました。
もちろん、主要人物などの資産も凍結されるなど、ドル一強である今、非人道的な制裁をかけることがたやすくなっているのです。
しかし、BRICSにおける5Rの新通貨導入は、いかんせん夢物語の域を超えないというのが実情。
本当に、全く新しい通貨は誕生するのでしょうか。
●期待度は増すばかり
パウロ・ノゲイラ・バチスタ・ジュニア氏が語るに、2024年にロシアで開催される予定のBRICSサミットで正式にR5新通貨の議論がスタートすると言われています。
そして、そこでの議論の結果から早ければ2025年に開催されるブラジルでのBRICSサミットでR5新通貨が創設され、ついに新しい通貨として動き出すのではないかと示唆しているのです。
パウロ・ノゲイラ・バチスタ・ジュニア氏自体、世界の重要な金融関係の中枢に長期的に携わってきた人物である以上、BRICSの事情を理解していると言われています。
そして何よりも、ブラジル・レアル、ロシア・ルーブル、インド・ルピー、中国・人民元、南アフリカ・ランドの信用価値を高めるために、BRICSは中央銀行による金保有量を増加させているといった現実もあるのです。
人民元の信頼性を引上げるための保有量の増加は間違いないと専門家が語るように、夢物語ではなく、着々とBRICSにおける新通貨の存在感は高まっていることは間違いありません。
さらに、BRICSでは、アルゼンチン、サウジアラビア、イラン、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプト、エチオピアの6各国が来年より加盟。
さらに、現実味を帯びてきた新通貨への期待が高まります。
●まとめ
新通貨が期待されているBRICSですが、今後どのような世界情勢となるかによっても動きが変わるでしょう。
ぜひ、BRICSの一挙手一投足に注目し続けていきたいですね。